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(2)点検と整備 ピストンリングの外周を点検し、欠損や当たり不良、エッジの欠損などを調べ、不具合の認められるものは交換する。メッキリングやMo溶射リングなどはこれらの表面処理層が摩耗し地肌が出たものや剥離又は亀裂が母材まで達しているものは交換する。 ピストンリングの合口スキマはリングゲージ又は新品のシリンダライナヘピストンリングを押し込み2・45図のようにスキミゲージで合口スキマを測定し、使用限度を越えるものは交換する。 ![067-1.gif](../images/067-1.gif
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2・45図 ピストンリングの合い口すき間の測定
ピストンリングの厚さおよび巾は合口の両端付近と中央部の3箇所をそれぞれマイクロメータで測定し摩耗限度を越えているものは交換する。 尚、バレルフェースリングやテーパーリングについてはライナとの摺動面の当り幅が広くなるとオイル消費が多くなるので一般的には当り幅によって交換している。 6)ピストンピン (1)構造と機能 ピストンピンはピストン頂面で受けた燃焼ガスの圧力を連接棒を介しクランク軸に伝えるものである。このためピストンピンには、曲げと高い軸受圧力が働くので表面硬度を高めうる靱性の高い材料を使用し剛性を高める形状とする必要がある。一般には中空の肌焼鋼あるいは特殊鋼に、表面焼入して使用する。ピストンヘの取付は浮動式すなわちピストンピンをピストンにも連接棒にも固定せず、運転時には自由に回転できるようにした方式が採用されている。ピストンのピン孔部には軸受メタルがなく、連接棒小端部にのみ軸受メタルが使用されるのが一般的である。ピストンピンの両端には、ピストンピンがピストン孔から抜け出さないよう2・46図に示すサークリップあるいはスナップリングが使用されている。また大形機関では、ピストンピン蓋などで抜け出しを防止しているものもある。
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